第3回歌謡ショウ観劇記

其の七:大感動!「紅蜥蜴」…そしてまた、夢のつづきを

幕間。上手に縁台とともにダンディ団のみなさんと金田先生が出てくる。
武田さん以外の手には生ビールのジョッキが…めちゃくちゃおいしそうでうらやましい(T.T)←おいっ
とにかく、生ビールを飲みながら「紅蜥蜴」のストーリー説明。
この時に5日の日は一人ビールもなく縁台にも座れないでいる武田さんが
後ろからストローでみんなのビールを隠れて飲んで笑いを誘う。
千秋楽は突然、ボスにポケットのものを没収されてしまい(ポケットの中にはビールのミニ缶(笑))
「千秋楽だから」と西村さんの替わりに縁台に座らせてもらったまではいいが
袖からジョッキいっぱいの青汁を飲まされるはめに…(しかも一気飲み(笑))
まあ、そんなこんなのどたばたの後、金田の話もストーリーの佳境に入り
ライトが落ち、幕が上がるとそこは「紅蜥蜴」の最終場。
妖しい曲にあわせて踊る手下達が現れ、劇場内は一気に「紅蜥蜴」の世界へと変わっていく。
そして、すみれ扮するヒロイン「紅蜥蜴」が登場。といも幻想的な雰囲気。
すみれの衣装も踊りもとても綺麗。難をいえば裾が中途半端にながくて踊りにくそう
だったのがちょっと気になったかな。
やがて、さくら扮するマサエが縛られた格好で引き出されてくる。
愛しの宿敵「明智小次郎」をおびき寄せるための獲物だという。
目隠しされマジック用のボックスにマサエが閉じこめられたところに
カンナ扮する「明智小次郎」の登場。しかし、マサエを人質に取られているので
逆に手下に取り押さえられてしまう。そして、その目の前でマサエの入っている箱に
紅蜥蜴は無情にも剣を突き立てた。
絶望に沈む明智だが、その時銃声が数発。下手の花道からマサエを救出した紅蘭粉する
少年レッドが登場。すごい、わくわくする。
前回まで劇中劇で主役2人以外のひとが絡むことはなかった。
本当に花組の舞台を見に来ている錯覚に陥る。
「後はお願いします」という言葉を残し少年レッドとマサエ退場。
舞台上では明智の反撃が始まった。
次々と倒されていく手下達に紅蜥蜴は最後の刺客を呼び出す。
舞台中央に煙が立ちこめるとそこからマリア扮するドクロX登場。
コートスーツに目深にかぶった帽子。顔の半分を覆ったドクロ仮面。その隙間から見える口元が
ふっと冷たい微笑みを浮かべ、そして剣を構える。
ドクロXと明智小次郎との行き詰まるような剣を使っての闘い。
台詞はほとんどないのだけれど、なんだかどんどん舞台にひきこまれていくような気がした。
まあ、ちょっと擬音がズレていたのはご愛敬でしょう(笑)。
そしてドクロXも倒され、ついに紅蜥蜴との直接対決。
3つ数えて撃つ。という最後の賭け。
しかし、結局愛している人を撃てず、あえて明智に撃たれる紅蜥蜴。
やがて「愛は永久に」が流れはじめる。
苦しげにふらふらと立ち上がりつつ歌う紅蜥蜴のすみれ。
その姿を見ることも出来ず、ただ前を向いて撃ったことを後悔する明智のカンナ。
千秋楽の時、ちょうど目の前が真弓さんの立ち位置だったのですが
その目には涙がいっぱいになっていて、見ているこっちも思わず感動してしまいました。
やがて、紅蜥蜴が階段に倒れると思わず駆け寄る明智。
明智の腕に抱かれながら、歌は佳境に入る。
掛け合いで歌うところもとても美しく感動の拍手の中、静かに幕が下りる。
これぞまさに花組の舞台でした。


拍手の渦の中、オーケストラの演奏とともに再び幕が上がると輝くような最初のレビュウのセット。
やはりレビュウの衣装でポーズを決めている花組の面々。
華やかに「これがレビュウ」を歌い始める。しかし、何かが違う。
5日、さくらのソロが始まる前、マリアさんが後ろの大階段を駆け上がっていくのが見えた。
ちなみに千秋楽にはそこらへん気にならなかったのであのときはアクシデントだったんでしょう(笑)。
「あれ?」と思って前を見るとそこに並んでいたのはすみれ、さくら、紅蘭。
CD通りにさくら、すみれとソロが終わると聞き慣れない曲調にかわり、なんとCDにはない紅蘭のソロが。
ちなみに紅蘭は「マーチ」。そして3人メインで1番が終わると
今度はメインがアイリス、織姫、レニに交代。
アイリスは「フォークダンス」ということで3人でくるくると場所をいれかえたりしながら
楽しそうにフォークダンスを踊る。
このとき、いつも差別されている星組・レニファンの私は一抹の不安を覚えた。
まさか…このままフォークダンスでお茶を濁されて、星組二人にはソロはないのではないか…
しかし、すぐにその不安は消え去ることとなる。そのあともソロは続いたからだ(笑)。
織姫は「カンツォーネ」を優雅に歌い、レニは「ボレロ」を力強く歌う。
2番が終わると間奏。その間に中央にはカンナ、マリア、かえでが進みでて、他のメンバーは
それぞれ左右の階段に。
マリアのソロはCD通り。かっこいい(^^)。
カンナは沖縄のリズムだったがすみません、なんと言っていたのかちょっとよくわからなかった(^_^;)。
そしてかえでさんはCD通り「ルンバ」だった。
ちょっと長いかもしれないけれど、やはりこの「これがレビュウ(完璧版)」は
CDにして欲しかった…それぞれのキャラに曲調もあっていてとてもよかったので
尚のこともったいない気がする。
そして、幕

鳴りやまない拍手の中、カーテンコール。
出演者が続々と出てくる。
でも今年も星組と花組は別々だった…。ちょっと残念。
全員が舞台に揃ったところで新しい振り付けになった「檄!帝国華撃団・改」
新しい振り付けはかっこいいんだけど…こんな風に大人数で踊るには
ちょっとごちゃごちゃしすぎたのではないかと思う。
千秋楽では曲が終わるとすぐにアンコールの声が客席から湧き起こった。
とりあえず、さくらがその声を制して、全員から挨拶。
(ちなみに5日はすみれさんのみだった)
挨拶が終わるとカンナの提案でもう一度「檄!帝国華撃団・改」を歌うことに。
なんだかとっても得した気分(^^)
そして最後は恒例の「大神中尉」への敬礼で幕。
しかし、そこは千秋楽。それで納得することはない。
結局、カーテンコールが4回あった。
最初に巻くがあがったときは下手でレニとかえでさんが抱き合っていた(笑)。
2度目は西村さんと琴音さんが抱き合っていた。
3度目は舞台中央にさくらが後ろ向きで一人立って、他の出演者は大階段に並んでいる。
さくらが振り向くとその両の頬にさくらの花びらがついていた(笑)。
そして最後のカーテンコールは全員が公平先生を真ん中に大階段に並んでいた。
とても和気あいあいとした雰囲気が伝わる中、本当に歌謡ショウの幕が下りた。

幕が下り、客電がつくとどこからともなく三・三・七拍子がわき起こり、会場内を包み込んだ。
これは夢の続きを見せてくれた出演者・スタッフへの、そしてなによりこの素晴らしい時間を過ごした
全員へのファンからの感謝の気持ちような気がした。
こうして、私の初めての歌謡ショウも終わりを告げた。
しかし、まだ夢は終わってはいないのだ。来年もこの夢の続きをみんなで体感するために
是非、参加したいと思う。

最後に、素敵な真夏の夢を見せてくださった、スタッフ・出演者のみなさん
そして一緒に歌謡ショウに酔いしれたファンのみなさん
本当にありがとう。
また来年、お逢いしましょう!

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